歯科医院の新患を獲得するための集患方法は多岐に渡ります。
従来から利用されている駅内広告・バス広告・看板広告・開業前に開催する内覧会やそれに伴うチラシ配布などオフラインで行われる集患対策もあれば、歯科医院のホームページ(WEBサイト)を活用したSEO対策・MEO対策・リスティング広告やEPARK等のポータルサイトへの有料掲載、若年層向けのSNS(InstagramやLINEなど)などのオンラインの集患対策もあります。
その中で本記事では、歯科医院のホームページを活用したリスティング広告による集患対策について詳しく解説を行い、リスティング広告による効果が出やすい歯科医院の特徴であったり、現在すでにリスティング広告を配信している歯科医院において、どうすればより効果が出やすくなるのかをご説明します。
歯科医院のリスティング広告とは?
リスティング広告とは、Google検索やYahoo検索などの検索エンジンで、消費者が何かしらのキーワードを入力して検索する際に、事業者がPRしたいサービスを検索結果の上位に掲載することができる有料の広告サービスを指します。歯科業界においても、2010年頃からリスティング広告を利用する医院が増えております。
歯科医院のリスティング広告の具体的なイメージは下記のとおりです。

上記はGoogle検索で「新宿 歯医者」と検索した際の検索結果のイメージ画像となっております。
上段の赤枠の部分がリスティング広告枠となっております。広告枠として表示されている場合は、左上に「スポンサー」という文字が表記されています。一方で下段の青枠の部分がいわゆるSEO(自然検索)の検索結果として各医院のサイトが表示されます。
歯科医院が自院のホームページを検索結果の上位に表示するためには、SEO対策(ホームページのコンテンツを増やす・他のサイトから被リンクを貰う等)をしっかりと行い、Googleから自院のホームページ(WEBサイト)に対して良い評価を得る必要があります。そのためSEOの検索結果で上位に表示されるまで一定の期間(6か月~1年程)を要することになります。
一方でリスティング広告であれば、Googleからの評価に関係なく即日で自院のWEBサイトを検索結果の上位に表示することができるため、SEOと比べてすぐに集患対策による成果をあげることができるのです。
リスティング広告をやるメリットがあるのは、SEOが弱い歯科医院?
リスティング広告は即日で集患対策としての効果が見込める半面、有料広告でありGoogleやYahooの検索結果で患者さんが自院の広告をクリックする度に数百円単位のお金がかかるため、毎月々の費用が発生することになります。
一方でSEO対策は、ショットでホームページ製作やSEO対策のためのコンテンツ製作を行うことで、中長期的に自院のWEBサイトを上位掲載することが可能になるため、資産性の高い投資になります。
※ただし、定期的なWEBサイトのメンテナンスは必要
そこでリスティング広告をやるべきか悩まれる歯科医院の先生もいらっしゃるかもしれませんが、弊社の見解としては下記に該当する場合はリスティング広告による集患をおすすめしております。
・開業したばかり(もしくは開業予定)なので、まずは目先の新患が欲しい ・ショットで数十万単位を投資するよりも、月々数万円の投資を行いたい ・SEO対策のために業者に費用を支払ったが、1年以上経っても効果が表れていない
なお、すでにSEO対策をされていて、GoogleやYahooの検索結果で自院のWEBサイトが上位に表示されている場合は、リスティング広告により上位掲載を行っても効果が出ないケースがあるので、あまりお勧めしません。
※やや専門的な内容になってしまうのですが、SEOで既に上位に掲載されている場合、本来SEOの自然検索で新患の予約が入っていたものが、ただ広告表示される自院のWEBサイトに吸収されてしまっているだけなので意味がないケースがあるのです。
※とはいえ、複数の競合医院がリスティング広告での集患を始めてきた場合は、新患予約が奪われてしまうケースもあるので、ケースバイケースでSEOで上位表示されているのに加え、リスティング広告でさらに最上位を狙いに行くケースもあります。
歯科医院のリスティング広告の新患獲得費用は2,000円-3,000円が相場?
リスティング広告の費用感
歯科医院でリスティング広告を行う場合、保険診療(「〇〇駅 歯医者」という検索語)と、自由診療(「インプラント」や「歯列矯正」などの検索語)で月々の費用が大きく変わります。
広告を出稿するエリア指定の範囲にもよりますが、一般的に保険診療(「歯医者 〇〇駅」という検索語)でリスティング広告を行う場合は、1医院で月額2-3万円程度の広告費を使うことができます。なおGoogle広告の場合は、1日あたりの広告予算の設定や診療時間以外は広告出稿を停止するなど細かな配信設定ができるため、上記よりもさらに少ない金額で広告を出すことも可能です。
※上記は一都三県や京阪神、福岡などの都心エリアで営業している歯科医院を想定しています。地方エリアの歯科医院だと、商圏が半径数キロ圏内になるのであれば、上記より多くの広告費を使うことも可能となります。
※「新宿」「渋谷」「池袋」「横浜」「名古屋」「神戸」などの主要駅では、近年1クリックあたりの広告費が高騰しているため、上記よりも広告費が高くなってしまいます。
なお、自費診療(「インプラント」や「歯列矯正」などの検索語」の場合はエリアにもよりますが、下記の理由で月額の広告費が1医院で20-50万円程度になることが多いです。
①保険診療のリスティング広告より数倍広い商圏に対して、集患を行うポテンシャルがある(保険診療の場合は商圏が限定される)
②自由診療の検索語の1クリックあたりの広告単価が、保険診療の2-4倍ほどかかってしまう
リスティング広告の費用対効果
保険診療の新患獲得のリスティング広告で、月に2-3万円を投資した場合に見込める新患獲得数は平均10人です。そのため1人あたり2,000円-3,000円で新患獲得ができることになります。
もちろん上記よりもさらに安く新患を獲得できるケースもあれば、後述する広告運用で成果を出すためのポイントに反するような場合、リスティング広告を利用しても1人あたりの新患獲得コストが5,000円-10,000円程度に高騰してしまうケースもあります。
他の有料広告の費用対効果との比較
リスティング広告を検討する際に、真っ先に比較の土俵にあがるのか、EPARKの有料掲載プランです。標準的なEPARKの有料掲載プランは、月額基本料金2万前後+従量課金で1予約につき3,000円の成果報酬がかかります。そのためEPARKで仮に10人の新患獲得が出来た場合、20,000+3,000X10人で月額5万円の広告費となります。したがってEPARKの場合は、1人あたり5,000円で新患獲得ができることになります。
※しかしながら、近年歯科医院側から様々なクレームを受けたことで、EPARK側の課金体系や契約内容が変わったという話を聞きます。そのため実際のEPARKの月額費用やそこから算出できる獲得単価については、上記と乖離する可能性があります。
またEPARKの有料掲載プランは、契約期間の縛りが1年間、3年間、5年間などかなり長くなるケースが多いのですが、一方でGoogle広告の場合はWEBの管理画面でボタンを押せば広告を停止することができるので、最短で即日で広告を停止することができます。
※歯科医院内で広告を運用している場合はボタン一つ押せば広告を停止することができますが、業者に委託している場合は広告停止までタイムラグがあったり、契約書の条項的に最低1か月は広告が止められないというケースがあるかもしれません。
業者もできていない、歯科のリスティング広告で成果をあげるポイント5選
前述の通り、保険診療のリスティング広告であれば月額で2-3万円の広告費の投資に対して、約10人の新患獲得ができるため1人あたり2,000-3,000円で新患獲得ができることになります。
しかし上記の費用対効果は必ずしも全ての歯科医院で出るわけではなく、後述する広告配信のポイントに反するような、広告の設定などを行っている歯科医院(および広告運用を代行する業者)の場合は、上記よりも1人あたりの獲得単価が高騰しやすくなります。そこで1人あたり2,000-3000円で新患獲得をするために効果的な広告配信設定のポイントを説明します。
①広告を配信するエリア設定を適切に行えているか
リスティング広告で歯科医院などの店舗集客を行う場合は、その歯科医院の商圏内で「歯医者」と検索するユーザに絞り込んで広告が配信されるように適切な設定を行う必要があります。
保険診療でリスティング広告を行う場合、一都三県など都心エリアの歯科医院では、住所から半径1-2kmでの広告出稿が妥当です。
※中小向けの広告代理店業者に広告運用を委託している場合、保険診療の商圏外となる広範なエリア(半径5-10km)に広告出稿がなされた結果、広告費が新患獲得に結びついていないケースが散見されます。これは正直言うと広告代理店の商売柄仕方ない面ではあるのですが、顧客の歯科医院から受け取る報酬が広告費の20%というケースが多く、仮に月の広告費が2万円だと月額報酬が4,000円となってしまいその運用の手間を考えたら、とうていビジネスとして成り立たなくなってしまうからです。結果的に月額報酬が適正な金額になる程度まで、広告出稿がなされるようにやや広告出稿の範囲を広げた運用を行わざるを得ないケースが出てきてしまいます。
※都心ではなく車社会と言われる地方エリアであれば、商圏を5km程度まで拡張する設定を行っても問題ないと思います。
②適切なキーワードやマッチタイプの設定ができているか
はじめて保険診療のリスティング広告を行うのであれば、下記のキーワードが「フレーズ一致」で設定されていれば最低限問題ないと思います。
「歯が痛い」「虫歯」 「歯医者」「歯科医院」 「〇〇 歯医者」「〇〇 歯科医院」※〇〇には駅名や町名、市区町村名などが入ります
ここで注意いただきたいのが、必ずキーワードのマッチタイプが「フレーズ一致」で設定できているか確認してください。もし「部分一致」で設定してしまうと、「歯医者」や「歯が痛い」などの検索語から類似拡張されてしまい、「歯ブラシ おすすめ」「歯医者になるには」「歯科 求人」など、新患獲得に結びつきづらい検索語にまで広告配信がなされてしまい、結果的に広告費が無駄になってしまい可能性があるからです。そのためキーワードのマッチタイプは必ず、「フレーズ一致」で設定してください。
※完全一致でも悪くはないですが、広告配信の対象がかなり狭まってしまうので、「フレーズ一致」をおすすめします。
また保険診療のリスティング広告であれば、下記のような自費診療系キーワードの除外設定は行っても構いません。
「ホワイトニング」 「ラミネートベニア」 「歯列矯正」「インビザライン」 「インプラント」
③ホームページ(WEBサイト)で必要な情報がすぐに見つけられるか
歯科医院によっては、かなり昔に作成したホームページ(WEBサイト)をずっと使い続けているケースがあります。歯科医院のWEBサイトによっては、保険診療の予約時に特に必要な下記の情報がすぐに見つからないせいで、リスティング広告を出しても予約につながらないケースがあります。
・営業時間(何曜日の何時から何時までやっているのか) ・アクセスや立地(近くの駅から徒歩何分かかるのか、地図も必須) ・予約するためのボタン(電話予約・WEB予約)や電話番号
特に保険診療の場合は「歯が痛い」という緊急度の高い状況下でGoogle検索で歯医者を探しているため、上記の情報がわかりづらいとすぐに他の医院のWEBサイトを見にいってしまうのです。
逆に言えば上記の情報さえわかりやすければ、WEBサイトの体裁がある程度整っていれば保険診療の集患は問題なくできてしまいます。
※自由診療の場合は診療内容ごとに相当細かい情報を掲載しないとなかなか集患につながりません。
④来院しやすさが伝わる広告文(見出し)が設定できているか
患者さんが「歯医者」と検索した際に、通いやすいと思ってもらえるような広告文(見出し)を設定してください。具体的な広告文(見出し)の候補を例示します。
例)【駅徒歩〇分】〇〇〇〇歯科医院 例)夜19時30分まで診療しています 例)24時間WEB予約受付中
広告文(見出し)は検索結果で青色で大きい文字で見える部分なので、ここはしっかりと力を入れて設定してください。
※見出しの配下にある広告文(本文)は黒字で小さく表示されるので、こちらについては自由に設定いただいて構わないです。
⑤広告の配信時間帯を適切に設定できているか
WEBで24時間予約できる場合は問題ないのですが、電話でしか予約受付を行っていない場合、診療後の夜間等に広告配信をしても予約につながらないため、広告の配信時間を営業時間内に設定する必要があります。
リスティング広告を始める前に注意すべき医療広告ガイドラインとは?
最後にリスティング広告を始める前に少しだけ注意していただきたい点を簡単にご説明します。
近年歯科医院に限らず、病院や医療クリニック等の医療機関による広告やWEBサイトに対する広告規制が強まりつつあります。リスティング広告の場合はそもそも目立つため外部から指摘を受けやすいというだけでなく、限定解除要件を満たさないためSEOで表示される歯科医院のWEBサイト以上に、記載内容に問題がないか注意をする必要があります。
詳細に知りたいという方につきましては、下記の別記事の内容を参照してください。
【10個以上の違反事例付】歯科医院向け医療広告ガイドラインを徹底解説



コメント